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実務で使えるAI活用7選!文章生成以外の可能性とは

「AI=文章を作るツール」と考えている方は多いのではないでしょうか。実際には、AIの活用範囲はそれだけにとどまりません。文章生成に加えて、画像、音声、動画、データ分析、業務自動化など、さまざまな領域で実用化が進んでいます。すでに多くの企業や現場で導入され、業務の進め方そのものを変えつつあります。

実際、内閣府の人工知能基本計画でも、「AIの利活用及び研究開発を積極的に推し進め、経済・社会構造の変革や付加価値を創出していく『AIイノベーション』の推進」が掲げられており、国を挙げてAI活用が推進されています。今後も注目度が高まっていくと考えられます。

出典:内閣府 人工知能基本計画~「信頼できるAI」による「日本再起」~令和7年12月23日閣議決定

とはいえ、「結局、どんなことに使えるの?」「実務で活かせるレベルなの?」と疑問を持つ方もいるでしょう。この記事では、現在活用されているAI技術を整理し、実際の導入事例を交えながら紹介していきます。

AIはあらゆる課題を解決する万能ツールではありません。ただし、その特性を正しく理解し、適切な場面で活用することが、業務効率や成果の質向上につながります。まずはAI活用の全体像を把握していきましょう。

文章生成だけじゃない!AIで実現できること7選

ここでは、代表的な7つのAI領域を紹介します。それぞれがどのような価値を生み出しているのか、具体的に見ていきましょう。

①画像生成

近年大きく注目されているのが画像生成AIです。テキストで指示を出すだけで、イメージに合った画像を自動で作り出してくれます。

主な活用シーン

  • 広告バナーのたたき台
  • WebサイトやLPのイメージ作成
  • プレゼン資料のビジュアル素材
  • コンセプトデザインの試作

重要な点は、「いきなり完成品を作る」のではなく、アイデアを短時間で目に見える形にすることです。

たとえばデザイン案の場合、従来はデザイナーに依頼してから初校が出るまでに数日を要していました。しかし画像生成AIを使えば、わずか数分で複数の候補を可視化できます。このスピードは企画の初期段階で大きな価値をもたらします。

もちろん、商用利用時の著作権や、モデルによる生成品質のばらつきといった課題も残ります。それでも「ゼロから考える時間を短縮し、人のクリエイティブを引き出す土台を作る」という役割において、画像生成AIはすでに実務で活用され始めています。

画像生成AIは、デザイナーやクリエイターの負担を軽減し、より本質的なクリエイティブワークに集中できる環境を支える存在になりつつあります。

②画像認識

文章生成とは異なるジャンルとして、画像認識AIも急速に広がっています。カメラやセンサーで撮影した画像をAIが分析し、必要な情報を自動で読み取る技術です。

主な活用シーン

  • 工場での不良品検知
  • 店舗の混雑状況や入店数の解析
  • 商品の在庫チェック
  • 医療画像の診断補助

これら「人が目で見て確認していた作業」をサポートするのがAIです。ここで重要なのは、AIが完全自動で判断する役割ではなく、最終的な判断は人間が担うという点です。

AIが「異常の可能性を素早く見つける」ことで、人は「異常を判断する」ことに集中することができます。この分業により、現場は作業精度とスピードの両立が実現します。

たとえば工場の検査ラインで、AIが数千個の製品を瞬時にチェックし、欠陥が疑われるものを抽出します。検査員はその抽出物のみの確認に絞ることができるため、見落としが減り、作業時間の大幅短縮につながります。

③音声認識・文字起こし

AIが最も実用レベルに達している分野の一つが、音声認識・文字起こしです。話した内容をリアルタイムでテキスト化し、記録に残すことができる技術です。

主な活用シーン

  • 会議の議事録作成
  • オンラインミーティングの全文記録
  • 多言語会話のリアルタイム翻訳
  • 接客や電話応対ログのテキスト化

従来の音声は「消費される情報」でしたが、AIにより「自動で蓄積・検索・共有できる資産」に進化しています。

特にビジネスシーンでは、メモを取る負担が削減されることで、議論そのものに集中できます。これにより、後からの論点確認、他部署や関係者との情報共有など、大きなメリットが生まれます。

たとえば1時間の会議を手作業で議事録にした場合、数時間かかることも珍しくありません。しかし音声認識AIを使うことにより、会議が終わった瞬間にテキストデータを完成することが可能です。あとは要点を整理するだけで済むため、作業時間が大幅に短縮されます。

生産性と情報共有の質を同時に高められる点が、音声認識AIの大きな特長です。情報を蓄積できることで、組織全体の知識共有や振り返りの質も向上します。

④音声合成・ナレーション

音声AIは、テキストを自然な音声に変換し、ナレーションとして利用できる技術です。

主な活用シーン

  • 動画教材やeラーニングのナレーション
  • 社内研修用の音声コンテンツ
  • 店内放送やガイダンス
  • Web記事の読み上げ機能

従来はナレーターの手配から、収録・編集の作業が必要でした。しかし音声合成AIの活用で、短時間で複数パターンの試作が可能になり、顧客体験の改善と制作の柔軟性向上が期待されます。

たとえば、子ども向けには明るく優しい声、ビジネス向けには落ち着いた声といった使い分けが容易で、場面に応じた声色・スピード・トーンを自由に切り替えられます。修正の場合も、変更したテキストを変えて再生成のみで完了します。

従来に比べ、よりユーザーに寄り添ったコンテンツ設計が可能になる点が、音声合成AIの大きな価値です。

⑤データ分析

AIはデータ分析の領域でも力を発揮します。大量のデータから傾向やパターンを見つけ出し、判断を支援する技術です。

主な活用シーン

  • 売上や需要の予測
  • 離脱率の分析
  • 顧客セグメントの抽出
  • 広告効果レポートの自動作成

主に「傾向を素早く把握する」「異常値を自動で見つける」そして「仮説の候補を提示する」といった3つの役割を担います。

たとえば、数万件の販売データから「特定の曜日に売れる商品の傾向」を数秒で抽出することが可能になり、人の手で何時間もかかっていた作業が、AIの活用により短時間で処理ができるようになります。

AIは膨大なデータの中から「気づき」を見つける作業を担当します。人はその気づきをもとに、目的や状況、責任の所在を考慮しながら最終的な判断を行います。この役割分担により、データに基づいた精度の高い意思決定が可能になります。

⑥ 情報整理・要約

文章生成とは異なる用途で活用されているのが、情報整理・要約AIです。複数の資料や分散した情報をまとめ、要点のみを短時間で把握できる形に整理します。

主な活用シーン

  • 長文の自動要約
  • 会議議事録からの論点抽出
  • FAQや問い合わせ履歴の分類
  • ナレッジベースの統合整理

デジタルが進化し続けている昨今の業務ではチャットツールやメール、資料、ログなど、さまざまな場所に散在しているのが現状です。AIはこれらの情報を一気に読み込み、構造を整理し要点を抽出します。

たとえば、数十ページの報告書をわずか数分で要約したり、1週間分の会議記録から決定事項のみを抽出することが可能です。人が全ての情報を読み返さなくても、重要ポイントへ迅速にアクセスできます。

ここでも最終的な判断は人間が行います。ただし重要な論点に素早く到達できるという点で、AIは大きな価値を生みます。情報を探す時間を削減できることで、「人」にしかできない本質的な業務に多くの時間を使えるようになるでしょう。

⑦業務自動化

業務を自動化するAI技術も拡大しています。決まったパターンで繰り返される作業を、AIが代替し、処理を行うことが可能です。

主な活用シーン

  • 問い合わせへの一次回答
  • ルーティン報告書の自動作成
  • データ入力の補助
  • チャットボット運用

この場合は単純作業をAIが行い、判断を必要とする部分は人が担当する役割分担型の自動化が主流です。

たとえば、定型的な問い合わせにはAIが即時対応し、判断や配慮が必要なケースは人が対応します。この役割分担により、顧客の待ち時間が短縮されるだけでなく、担当者はより専門性の高い業務に集中できます。その結果、対応品質のばらつきやヒューマンエラーが減り、業務全体の生産性向上が大きなメリットとなります。

AIに任せる業務は委ね、人は人にしかできない判断や創造的な業務に力を注ぐ。これが、現実的かつ効果的な業務自動化の形です。AIは人の仕事を奪うのではなく、人の価値を最大化するための基盤を作るものといえます。

実際の現場ではどう使われている?AI導入事例

ここまでAIができる実務例を紹介してきましたが、実際に企業ではどのように活用されているのでしょうか。

ここからは、2つの企業の導入事例を紹介し、それぞれの課題に対し、AIをどのように活用し、解決に至ったのかに着目します。

事例①:ソフトウェア関連会社

ソフトウェア関連のA社では、顧客ニーズの多様化に伴い生産性向上が求められていました。定型業務は自動化やアウトソーシングで効率化を進めていたものの、非定型業務には着手できずに課題として残り、生成AIの活用を模索していました。

そこでA社は、生成AIソフトを活用した「AIアシスタントサービス」を全社員向けに導入しました。このサービスは業務で使いやすいインターフェースを備え、社内情報の外部流出を防ぐ仕様など、必要なカスタマイズが施されています。

導入時は一般的な使用例のみを示し、具体的な使用方法は社員の裁量に委ねる形で実施しました。これは、生成AIの特性上、部門や職種によって活用シーンが大きく異なるため、用途を固定してしまうと、かえって活用範囲が限定されてしまう恐れがあったためです。

導入から約半年後に、効果的なプロンプトの書き方に関するセミナーを実施したものの、用途は引き続き従業員に委ねられているとのことです。

導入効果として、リサーチだけでなく、会議要約や文書作成、アンケート分析、プログラミングなど多岐にわたる業務で活用され、大幅な作業効率を実現しました。また、社員がファクトチェックを行った上で使用する意識をもった活用が浸透しました。全社員が生成AIのユーザーとなることで、技術の特徴を実感できる点もメリットとして挙げられています。

事例②:医療・介護関連のシステム会社

医療・介護関連のシステム会社であるB社では、高齢化社会の進行に伴い、医療・介護現場における人材確保と業務効率化が課題となっていました。特に職員のシフト作成業務は、必要人員、職種、チーム体制、休暇希望など多くの条件を考慮する必要があり、膨大な時間を要します。また、人員配置基準への適合確認を手作業で行うため、ヒューマンエラーも課題となっていました。

そこでB社は、AIを搭載したシフト自動作成システムを導入しました。このシステムは、AIが過去のシフトデータから傾向を学習し、必要な情報を自動設定する機能により、導入時のハードルも低いことが特長です。

実際の機能にはスタッフデータが自動連携される仕組みにより、AIが複雑な条件を考慮しながら月間シフト表を短時間で作成することができます。兼務や資格、スキルといった各職員の特性や業務要件を踏まえた最適なシフト作成により、作業時間の大幅な削減が実現しました。

さらに、作成したシフトの最適化を自動診断し、改善ポイントを可視化することで、継続的なシフト改善にもつながりました。

AIは仕事を奪うツールではなく、仕事を広げる道具

現在のAIは、文章作成、画像生成、音声処理、データ分析、業務自動化など、幅広い領域で実務レベルの活用が進んでいます。

重要なのは、AIを万能な存在として捉えるのではなく、人の判断と創造性を広げるためのツールとして活用することです。

AIに仕事を奪われるのではありません。AIを使いこなす人ほど、より価値の高い仕事ができるようになります。私たちの働き方は、まさにその転換点に差しかかっています。

AIを実際の医療現場で活用する具体例として、DIP Cephというクラウド型AIセファロ分析支援システムがあります。このサービスは、歯科医師向けにAIを活用してセファロ分析を効率化し、専門的トレースや治療計画の視覚化・提案を支援するツールです。

AIによるサポートで診療の質と効率を高めることができる、まさにAIを「仕事を広げるツール」として活用している例の一つと言えるでしょう。

DIP Cephに関する詳細は、こちらをご覧ください。